薄青色と赤紫色の花々に囲まれたエゾリスの写真、浦臼町の観光パンフレットにも使用されていることから、北海道観光に詳しい人なら見たことがある人も多いのではないでしょうか?
雪解けとともに春を知らせてくれるエゾエンゴサク(薄青色)とカタクリ(赤紫色)の花が咲き誇る中、まだ冬毛で耳毛が立っているエゾリスがひょっこりと佇む姿は、幻想的なメルヘンの世界としか表現できません。
ここは札幌と旭川の中間辺りにある浦臼神社。4月下旬から5月上旬頃に境内のエゾエンゴサクとカタクリの群生が一斉に花開きます。そして、そこに訪れるエゾリス達を撮影しようと、全国から老若男女、アマチュアからプロのカメラマン達が集まるのです。
エゾリスを撮影するには、最低でも400mmの望遠レンズが必要になるので、カメラマンはみなバズーカのような大きなレンズを装着しています。カメラ女子も例外ではなく、中には100万円ほどの高価な望遠レンズを携えた本格派の方々も数多くいて圧倒されます。
早朝の5時から6時頃にはみな集まり、撮影準備を整え、エゾリスの出現をまだかまだかと待ちわびます。
エゾリスはなかなか現れてくれないこともあり、また現れても木の上で遊んでいて降りて来てくれないこともあります。
そして、エゾリスがひとたび地上に降りてくると、一斉にシャッター音が鳴り響くのです。
可愛らしいエゾリスの写真を撮影するには、天候、エゾリスの向きや見せてくれる表情などの運、そして場所取りと日差しの向きや機材スペックなど様々な要素によりますが、みな素敵な写真を撮ろうと一所懸命に撮影に励みます。
そして、満足のいく写真がとれたときの嬉しさは格別です。
エゾリス以外に、アカゲラなどの野鳥も遊びに来てくれます。アカゲラは、全長約24cm。黒色、白色、赤色の模様をした中型のキツツキの一種です。普段、なかなか見る機会がないため、アカゲラが木を突くドラミングの音を聞いたり、姿を現した時は嬉しいものです。
エゾエンゴサク、カタクリ、そしてアカゲラのコラボレーションもまた絵になります。
朝日に照らされたエゾエンゴサクとカタクリの花々だけでも、とても素敵なメルヘン世界を醸し出してくれます。
エゾエンゴサクとカタクリに囲まれたエゾリスを撮影するには、4月下旬から5月上旬(年により異なります)の早朝6時頃までには現地へ到着することをおすすめします。また、400mm以上の望遠レンズが必要となります。重いレンズを構え続けることができるなら、三脚はなくても問題ありません。フットワーク良く移動する方が良い写真を撮れる確率が上がります。
ぜひメルヘンの世界を体験してみたください。
【見学時期・時間】
4月下旬から5月上旬(年により異なります)の早朝5時頃から10時頃まで。
【住所】
北海道樺戸郡浦臼町黄臼内186−90
【参考サイト】
浦臼町役場 浦臼神社
https://www.town.urausu.hokkaido.jp/kankou/spot/spot01.html
Facebook エゾエンゴサクとカタクリの開花情報
https://www.facebook.com/urausukannkoukyoukai/