札幌中心部からほど近いところに、自然豊かな中島公園があります。
総面積はおよそ21ヘクタール、東京ドーム4.5個分の大きさで「日本の都市公園100選」にも認定されました。
ボートも楽しめる大きな池「菖蒲池(しょうぶいけ)」があり、アカエゾマツやイチイ、イチョウなどの針葉樹をはじめ、エゾヤマザクラ、偽アカシア、ハルニレなどの樹木が5000本ほど植えられています。
また、明治時代に迎賓館やホテルとして利用された「豊平館」、日本庭園内には江戸初期の茶人・小堀遠州作といわれる茶室「八窓庵」が滋賀から移築されるなど、貴重な国指定重要文化財もあります。
1997年には北海道発の音楽専用ホール「札幌コンサートホールKitara」が開館しました。パイプオルガンを有し、優れた音響を誇る日本を代表するコンサートホールとして知られています。
そして春にはエゾヤマザクラ、ソメイヨシノ、枝垂れザクラ、ヤエザクラが次々と開花していくため、札幌の桜の名所のひとつともなっています。ポートレート撮影にも最適ですね。
園内には芝生が敷かれており、菖蒲池(菖蒲池)の周辺は絶好の休憩スポットとなっています。オシドリやマガモも住んでいて、癒されること間違いなしです。
園内の小道は、のんびり散歩するのに持ってこいです。4月下旬から5月に咲く各種の桜、6月初旬のフジの花、中旬のニセアカシアやショウブ、7月には色とりどりのバラが咲き、地域の人々の散歩やベンチでの休息などの癒しの場となっています。
休憩がてら、ベンチでおやつはいかがですか?
中島公園の歴史
山間部から流れ始め、石狩川に合流する豊平川。その中腹辺りにある中島公園の前身は、1874年(明治7年)に豊平川の上流で伐採された木材をためておく貯水場として作られました。次第に使用されなくなった貯木場は、1887年(明治20年)に中島遊園地として整備され、貯木場が現在の菖蒲池となりました。
中島遊園地は札幌の娯楽の中心となり、岡田花園という花を楽しめる料亭を始めとした複数の料亭ができ、池では貸しボートが始まり、花火大会が開催されるなど賑わっていたそうです。
1910年(明治43年)には中島公園と改称され、1918年(大正7年)には開道50年記念北海道博覧会が開かれ、これに併せて馬鉄が電車化され中島公園までの路線が伸び、ますます賑わうようになりました。
1937年(昭和12年)には第5回冬季オリンピック(1940年)の開催が決定し、競技場の建設が始まりましたが、日中戦争の影響で中止となってしまいます。
終戦後の1958年(昭和33年)には北海道大博覧会の開催、大相撲札幌場所、プロレス、サーカス、コンサート、野球大会、中島プール、百花園などで賑わいましたが、札幌の発展と共に各地に施設が整備され、その役割を終えていきました。
そして現在、公園の再整備によって、北海道立文学館や札幌コンサートホールKitaraが整備され、札幌の文化シーンに欠かせない役割を果たしています。
(model : 歌とミュージカルの双方で活躍中の 本間楓菜 さん)
【住所】
札幌市中央区中島公園1
【開園時間】
終日
※日本庭園は9時~17時(11月上旬から4月下旬は閉園)
【入園料】
無料
※駐車場はありませんが、周辺にコインパーキングがたくさんあります。
【公式サイト】
中島公園管理事務所
https://www.sapporo-park.or.jp/nakajima/
【電話】
011-511-3924
【アクセス】
・地下鉄南北線『中島公園駅』下車 1・3番出口
・地下鉄南北線『幌平橋駅』下車 1・2番出口
・市電『中島公園通』『行啓通』下車 徒歩3分
・市営バス 環状バス 『中島公園前』『中島公園入口』『幌平橋駅前』下車
・中央バス 札幌ターミナルから『中島公園入口』『幌平橋駅前』下車